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暖房はつけている。部屋も暖かい。
なのに、デスクに座っていると足先だけ冷たい。
在宅デスクの冬の寒さは、夏の暑さと同じで「気合い」では解決しません。寒さには原因があって、原因ごとに効く手が違います。
この記事では、在宅デスクが冬に寒くなる原因を3つに分けて、環境省・NITE(製品評価技術基盤機構)など公的機関の情報をもとに、効く順番と、安全に使うための注意点までまとめます。
- 暖房をつけても、デスクに座ると足元が冷える
- 足元ヒーターや電気ひざ掛けを買うか迷っている
- 電気代と、暖房器具の安全面が気になる
まず目安:部屋は何℃あればいいのか
「寒い」の基準を先に決めておくと、どこから手を打つかがはっきりします。公的な目安は2つあります。
| 出典 | 中身 |
|---|---|
| 環境省「ウォームビズ」 | 暖房時の室温20℃を目安に快適に過ごす |
| 厚生労働省「事務所衛生基準規則」 | 空調設備のある事務所では、室温を18℃以上28℃以下にするよう努める(2022年4月から。以前は17℃以上) |
ポイントは、どちらも「室温」の話だということ。エアコンの設定温度ではありません。そして室温が20℃あっても、デスクの下まで20℃あるとは限らない。ここが冬の在宅デスクのいちばんの落とし穴です。
原因①足元の冷え——暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ
暖められた空気は軽いので天井側へ上がり、冷たい空気は床側にたまります。デスクの下は、部屋のなかでも冷気がたまりやすい場所です。
だから冬のデスクは、部屋全体を暖めるより先に、足元を直接守るほうが効きます。
環境省のウォームビズでは、暖かく過ごす工夫として「首・手首・足首」の3つの首を温めることを挙げています。具体例として出ているのは、次のようなものです。
- レッグウォーマー・手袋・マフラー
- ひざ掛け・ストール
- 湯たんぽ・スリッパ
- 毛足の長いクッション
どれも電気を使いません。まずここから試して、足りなければ電気の暖房器具を足す、という順番がおすすめです。
原因②座り方と置き方——床と窓から冷えがくる
足元を温めても寒いときは、デスクまわりの配置を疑います。
| チェックする場所 | 見るポイント | 手の打ち方 |
|---|---|---|
| 床 | フローリングに直接足をつけていないか | ラグやマットを足元に敷く |
| 窓 | デスクが窓際で、背中や足元に冷気が当たっていないか | カーテンを床まで下ろす・デスクの位置を窓から離す |
| 足の位置 | 足が宙に浮いていないか・床に投げ出していないか | フットレストで足を床から浮かせて固定する |
フットレストは夏向けの道具に見えますが、足を冷たい床から離すという意味で冬にも使えます。選び方は在宅デスク向けフットレストおすすめ5選にまとめています。
原因③電気の暖房器具——効くけれど、事故の多い季節でもある
足元ヒーター、電気ひざ掛け、電気マット。デスクまわりに置く暖房器具は、ピンポイントで温められるぶん便利です。ただ、冬は暖房器具の事故が増える季節でもあります。
- 2020〜2024年の5年間に、主な暖房器具の事故は596件(うち電気暖房器具208件)
- 毎年8割以上が火災につながっている
- 事故は11月ごろから増えて12月がピーク、4月にかけて落ち着く
出典:NITE(製品評価技術基盤機構)2025年10月30日の注意喚起
NITEは、電気の暖房器具を使い始める前に次の4点を確認するよう呼びかけています。
- 電源コード・プラグに傷や変形がないか
- 本体に変色や変形がないか
- 倒れたときに自動で切れる機能が働くか
- リコール対象の製品ではないか
加えて、壁や燃えやすい物との距離を十分にとること。デスクの下は、紙類・ケーブル・カバンが集まりやすい場所なので、ここは特に注意したいところです。
「低温やけど」は熱くなくても起きる
デスクワーク中に気をつけたいのが低温やけどです。NITEによると、目安は次のとおりです。
| 温度 | 低温やけどになるまでの時間(目安) |
|---|---|
| 44℃ | 3〜4時間 |
| 46℃ | 30分〜1時間 |
| 50℃ | 2〜3分 |
NITEは、個人差があるため44℃以下でも低温やけどのおそれがあるとしています。長時間座りっぱなしになる在宅ワークでは、同じ場所をずっと温め続けないことが大切です。
- 電気マットは折り曲げたり、しわが寄った状態で使わない
- 使い捨てカイロは肌に直接当てない・同じ場所に長時間当て続けない
- うたた寝しそうなときは、暖房器具のスイッチを切るか体から離す
電気代はいくら?計算のしかた
電気代は、次の式で計算できます。
消費電力(kW)× 使用時間(時間)× 電気料金の単価(円/kWh)
単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込)を使うと目安になります(2022年7月改定)。
たとえば仮に消費電力200Wの足元ヒーターを1日8時間使うとすると、
0.2kW × 8時間 × 31円 = 約50円/日
月に20日使えば約1,000円です。実際の消費電力は製品ごとに違うので、買う前に本体の表示(W数)で計算し直してください。契約している電力会社の単価によっても変わります。
予算別・今日からできる寒さ対策まとめ
| 予算 | やること | 効く原因 |
|---|---|---|
| 0円 | カーテンを床まで下ろす/デスクを窓から離す/こまめに立つ | ②配置 |
| 〜3,000円 | レッグウォーマー・ひざ掛け・スリッパ・足元のラグ | ①足元 |
| 〜1万円 | フットレスト・足元ヒーター・電気ひざ掛け(安全機能つき) | ①足元+③電気 |
〜1万円の段で選ぶなら:安全機能が仕様表に書いてあるもの
足元ヒーターを選ぶときは、「転倒したら切れる」「切り忘れたら切れる」がメーカーの仕様表に書いてあるかを最初に見てください。たとえば山善のパネルヒーターYPHS-160は、公式の仕様に転倒防止センサーと切り忘れ防止タイマー機能が載っています。消費電力は160Wで、山善の計算では1時間あたり約4.8円です。
ただし同じ仕様表には最大表面温度:約45度とあります。上の表のとおり、NITEは44℃でも3〜4時間で低温やけどの目安としています。脚をパネルにぴったり付けたままにしない・強で何時間も使い続けないのが、このタイプとの付き合い方です。
脚だけでなく腰やひざも温めたいなら、電気ひざかけという手もあります。広電のCWN141H-CCは約140×82cmで、公式の仕様では消費電力55W、表面温度は強で約40℃・弱で約22℃。本体は丸洗いできます(コントローラーは外して洗濯ネットへ)。
※仕様は山善「YPHS-160」・広電「CWN141H-CC」の公式製品ページより(2026年10月4日確認)。価格は販売店で確認してください。
よくある質問
Q. エアコンの設定温度を上げれば足元も暖かくなりますか?
暖かい空気は上にたまるので、設定温度を上げても足元はなかなか暖まりません。室温は目安(20℃)を意識しつつ、足元は直接温めるほうが効率的です。
Q. 足元ヒーターはつけっぱなしでいいですか?
おすすめしません。NITEは低温やけどの注意として、同じ場所を長時間温め続けないことを挙げています。離席するときやうたた寝しそうなときは切りましょう。
Q. 夏の暑さ対策と、考え方は同じですか?
同じです。「気合い」ではなく「原因ごとに手を打つ」。夏の場合は在宅デスクの暑さ対策【2026年夏】にまとめています。
まとめ:冬のデスクは「部屋」より「足元」から
- 室温の目安は20℃(環境省)。ただし足元は部屋より冷えやすい
- 原因①足元の冷え:3つの首を温める・ひざ掛けやレッグウォーマーから
- 原因②配置:床と窓からの冷えを断つ
- 原因③電気暖房:12月が事故のピーク。使う前に4点チェック、低温やけどに注意
- 電気代はW数×時間×31円で計算できる
デスクまわり全体の整え方は在宅デスク環境の整え方 完全ガイドもあわせてどうぞ。
